増加する「隠れゴミ屋敷」身近に潜んでいる可能性・放置した時の危険性を解説!

隠れ ゴミ屋敷

ここ近年、アパートや団地などの集合住宅で多く発生している問題があります。それが、「隠れゴミ屋敷問題」です。隠れゴミ屋敷は、外から見ただけでは、ゴミが溜まっているかどうか判断ができない状態の住居を指します。集合住宅は一戸建てと違い、庭がついておらず、ゴミがお部屋の中に溜まりやすいため、発見が遅れ、ゴミ屋敷化してしまうケースが多いのです。

こちらの記事では、隠れゴミ屋敷が増えている原因や危険性、清掃方法について詳しくご紹介いたします。

隠れゴミ屋敷が発生する原因とは?

隠れゴミ屋敷になりやすいお部屋には様々な原因や関係性があります

ゴミの分別が厳しい

ゴミは家庭から毎日排出されますが、各ゴミを捨てる日が決まっています。そのため、分別が正しく行われていない場合には、回収されずにゴミが戻ってきてしまうことも珍しくありません。

回収されなかったゴミは、次のゴミ捨ての日まで待たないといけないため、数日間はお部屋の中に保管しなければならず、そのような状態が続いてしまうことで、ゴミ屋敷化してしまうのです。

単身世帯が増加している

単身世帯が増加していることによる影響もあります。一人で生活している場合、分別からゴミ出しまで、一人で行わなければなりません。そのため、分別の判断を誤ってしまい、回収されなかったゴミが溜まってしまいます。

仕事上ゴミを出すことができない

仕事の都合により、ゴミ出しができないケースもあります。朝が早い場合、起床から出勤までの時間が短いため、ゴミ出しをする時間がない方も多くいらっしゃいます。また、忙しさからゴミ出しを忘れてしまうこともあるでしょう。

さらに、夜勤帯でお仕事をされている方は、ゴミ出しと勤務時間が被っているため、ゴミ出しができずにゴミが溜まってしまいます。ゴミの分別や仕事の都合上での問題は2人世帯以上であれば改善の可能性も考えられます。しかし、実際にゴミ屋敷問題を抱えている方の57.1%が単身世帯というデータもあるため、そういった理由からも、一人暮らしのお部屋では、定期的な清掃やゴミの回収を確実に行わなければなりません。

隠れゴミ屋敷の基準は?

悪臭・害虫

悪臭により、近隣住民へ、不快感を与えてしまい、近隣トラブルに繋がる可能性があります。また、悪臭が進む事で発生するのが、害虫やねずみです。発生した害虫が近隣住宅へ侵入することにより、虫刺されなど身体的な影響を及ぼす他、家庭の食物が害虫の餌となるため、食中毒になることもあります。悪臭は食べ物のゴミが腐敗することで起こりやすいため、食事後に少しでも清掃を行うことが大切です。

火災

ゴミを溜めることにより、火が燃え広がりやすい環境になります。そのため、小さい火種であった場合にも、建物を全焼させてしまうような大きな火災となる危険性があります。また、ホコリがコンセントに溜まることも、火災の原因です。

ゴミ屋敷になる前に、ゴミはすぐに回収し、ホコリが溜まらないように数分でもお掃除シートなどで床を清掃する必要があります。

不衛生な環境による病気

ゴミ屋敷の中は不衛生であるため、空気も非常に汚れています。長期間、換気を行わないことで、ホコリや汚れが溜まっており、この空気を吸ってしまうと最悪の場合、喘息や肺炎になってしまうこともあります。そのため、普段から掃除シートなどで清掃を行うことで、汚れた空気を抑えることができるでしょう。

隠れゴミ屋敷になってしまった場合には?

もし、隠れゴミ屋敷になった場合には、ご自身だけではなく、近隣住民への健康被害にも大きな影響を与えるため、早急に対処が必要です。対処する方法としては、「自力で清掃を行う」もしくは「業者に依頼する」の2つがあります。

自力で清掃する

自力で清掃する上で大切になるのが、「手伝ってくれる人を探す」、「スケジュール管理」、「必要な道具の確保」です。

ゴミ屋敷の清掃を1人で行うことは、かなりの根気が必要となります。大量にあるゴミは片付けても中々減りません。それどころか、清掃を行う順番によっては非常に時間がかかるため、手伝ってくれる方を探すことが重要です。

スケジュール管理に関しては、ご自身や手伝ってくれる人のお仕事の都合上、休みを長期間取得することができません。
そのため、複数人で集まれる日を予め把握しておき、設定した期間内でしっかり清掃を終えるようにするべきでしょう。

必要な道具もしっかり揃える必要があります。ゴミ屋敷の清掃を行う際、悪臭や害虫が出現することがあります。そのことから、気分を害したり、害虫に刺されるなどの2次被害も考えられるため、マスクや軍手など身を守るための道具を準備することも必要不可欠です。また、床や壁に染み付いた汚れを落とすための薬剤を準備すると、ゴミの片付けを行った後もスムーズに清掃を進めることができます。

業者に依頼する

自力で清掃を行えない場合には、専門の業者に依頼する方が良いです。お部屋が広い場合にも、短期間で確実に清掃を終えることができるため、ストレスを抱えることなく、ゴミ屋敷問題を解決できます。

また、専門の薬剤を用いて、お部屋の中に染み付いた悪臭や汚れを完全に除去することができるため、自力で行うよりも原状回復できる可能性は高くなります。

業者に依頼する場合

業者に依頼する場合、料金が気になる方は大勢いらっしゃいます。お部屋の広さによって料金は変わりますが、高い場合には約70万程の費用が必要です。さらに、排出されるゴミの量は、お部屋によってそれぞれ異なるため、ゴミの回収を行うトラック代や回収費には別料金がかかります。

場合によっては高額になる例もありますが、ゴミ捨てや分別など、できる範囲はご自身で行い、染み付いた汚れや臭いの除去だけを業者に任せることで、費用を安く抑えることができます。また、排出したゴミの中から、不用品を回収してくれる業者もあるため、貴金属類や骨董品を買取ってもらい、その分の料金を差し引いて費用を抑える方法もあります。

隠れゴミ屋敷は周りから見つかりにくい分、発見時にはかなり劣悪な状態になっていることが多く、集合住宅など近隣住民との距離が近い場合には、様々な悪影響を及ぼしてしまいます。ご自身や近隣の方に対しての身体的・精神的負担を避けるためにも、業者にゴミの回収やお部屋の清掃を行って貰い、大きなトラブルになる前に対処を行うことが大切です。

この記事の執筆者
花春
フリーランスのwebライター。webマーケティング」について実践経験も豊富。自身の異なる業種の経験から、様々な問題について、様々な目線で分析し発信しています。