特殊清掃の料金相場はどれくらい?料金表などで分かりやすく解説します!

特殊清掃 相場

近年、高齢化や核家族化が進み、特殊清掃という言葉が身近になっています。現代の日本では、孤独死による特殊清掃は他人事ではなくなってしまいました。もし、あなたの身近な人や、知っている方が孤独死によって特殊清掃が必要な場合、何も知識がないと法外な料金を取られてしまうことがあります。それは、故人にとっても、残された家族にとっても望まれないことです。今回は、特殊清掃の料金相場をメインに、料金を抑え唄目のコツや費用の決まり方についても紹介していきます。

そもそも特殊清掃とは?どんな仕事なの?

料金を紹介する前に、そもそも特殊清掃とはどのような仕事なのでしょう。特殊清掃とは、遺体が腐敗し、汚染されてしまった部屋をもとに戻す作業のことを指します。汚染をもとに戻すには、多くの作業があるため、メインとなる作業をいくつか紹介します。

1点目に紹介するのは、汚れ落とし・脱臭についてです。腐敗した体液は、染み込むと通常の洗剤などで落とすことができず、次亜塩素酸ナトリウムや亜塩素酸ナトリウムを特殊な機器を使用して落としていきます。脱臭に関しても、オゾンを利用し、長い時間をおいて脱臭します

。2点目に紹介するのは、害虫の駆除についてです。遺体からの体液や腐敗臭は多くの害虫を引き寄せます。ハエやゴキブリといった害虫は、危害を与えてくることはありませんが、近隣住民の迷惑になりますし、キクイムシやシンバムシといった害虫は、住宅自体に被害を与えてしまうため、強力な殺虫剤で駆除します。

3点目に紹介するのは、リフォーム作業についてです。表面の汚れを落としても、体液や臭いは、壁の奥や床下にまで浸透しています。そのため、壁や床を新しいものに張り替える必要があります。清掃だけでなく、リフォームをする技術までもが、特殊清掃員には求められるのです。

基本的な作業としては以上の3つになりますが、特殊清掃の前には遺品整理という、故人の残したものを整理する作業があります。遺品整理と特殊清掃をセットで行っている業者も多いため、遺品整理の技術も備えている特殊清掃業者が多いです。

どのように特殊清掃の費用が決まるの?

特殊清掃がとても大変な作業であることは紹介しましたが、先ほど紹介した作業を行う場合、どのように料金が決まるのでしょう。料金の決め方としては多くありますが、今回は代表的な3つを紹介します。

まず1点目は、部屋の間取りです。1Rのアパートといった狭い物件では安くなりますし、3LDKのマンションといった広い物件では料金が高くなります。ここで左右されるのは、作業時間や作業人数で、部屋が増えるだけでも作業時間は倍以上になることがあります。

2点目は、作業内容です。浴室の清掃が必要な場合、特殊な壁やタイルの張替えが必要ですし、遺体の腐敗が激しい場合には、長時間のオゾン脱臭が必要になります。そういった特殊な作業を行う場合には、追加として料金が発生する場合がほとんどです。

3点目は、遺品整理の有無です。特殊清掃を行う前に必要な遺品整理、もちろんご遺族で行うこともできますが、遺体が腐敗した現場で行うのはとても難しいことです。また、ゴミ屋敷化してしまっているケースもあり、それらを整理するのには高額な料金が発生します。

特殊清掃の料金が上下するパターン

先ずは、特殊清掃の費用が安くなる場合です。特殊清掃において最も費用が掛かるのは人件費と作業時間なので、これらを短縮することのできる、きれいで狭い部屋が安くなる例です。1Rで部屋のものが少なく、遺品も残さず捨ててしまっても良いという場合には料金が安くなり、3万円程度で清掃をする業者もあります。

逆に、料金が高くなってしまう物件の特徴としては、ロフト付きの部屋などの変わった部屋構造をしている部屋や、ゴミ屋敷となってしまっている物件が挙げられます。ロフトは非常に片づけが困難ですし、狭いため人が多く入ることができないため、時間が無駄にかかってしまいますし、ゴミ屋敷となってしまっている物件は狭くても多くの人員や害虫駆除などを徹底的に行う必要があります。あるゴミ屋敷となってしまった1Kロフト付きマンションの特殊清掃は、1Kにも関わらず100万円近くの料金が発生したようです。料金を考えると、ゴミを掃除することや特殊な構造の部屋に対応することのむずかしさがよくわかりますね。

料金相場は?料金表を用いて分かりやすく解説!

では、特殊清掃はいったどの程度の料金がかかるのでしょう。こちらの表をご覧ください。

間取り 料金 作業人数 作業時間
1R・1K 40,000~70,000円前後 約2名 約2時間
1LDK 90,000~180,000円前後 約3名 約4時間
2LDK 150,000~250,000円前後 約5名 約6時間
3LDK 200,000~500,000円前後 約6名 約9時間
3LDK以上 300,000~600,000円前後 約8名 約12時間

この表に書かれている人数や時間は、腐敗状況や部屋の損傷がそこまでひどくない場合のものです。オゾン消臭をすれば時間はかかりますし、ゴミ屋敷のような物件は作業人数が多く必要になります。その分料金は上がるため、記載している料金よりも遥かに高い料金を請求されて染むこともあります。部屋の状況と内訳をしっかりと確認して、その料金が妥当かは判断しましょう。

料金を抑えるためのコツをご紹介!

料金を紹介しましたが、特殊清掃をするのに数十万円も出すのは難しい、できるだけ安く済ませたい、という方は多いでしょう。ここでは、少しでも料金を安く抑えるコツを紹介します。

1点目は、単価の安い業者を選ぶことです。料金は会社によって様々なので、1社に絞るのではなく、複数社への見積もりを依頼しましょう。

2点目は、高価買取やリサイクルで値引きを行っている業者を選びましょう。買取ショップと連携して高価買取を実施している業者もあるため、そういった業者を選ぶことで、本来は捨てられるはずのものに、価値が付くかもしれません。

3点目は、ゴミ屋敷化させないことです。ゴミ屋敷の清掃は、料金が膨れ上がってしまいます。1人暮らしをしている方は、ゴミ屋敷にならないよう生活することで、万が一の時に料金を抑えることができます。

まとめ

特殊清掃の料金について紹介しました。間取りや部屋の状況によって料金は大きく異なります。業者は数多くなり、価格競争が激しくなっているので、料金が安くても口コミが非常にいい会社も増えています。依頼をする際は、1社だけではなく、必ず複数社に見積りを依頼しましょう。

この記事の執筆者
立花廉
フリーランスのライターとして活動中。エンターテイメント系から子育て、ライフスタイル・生活関連の記事まで月に数十本の記事を執筆し実績も豊富。得意分野はエンタメ・娯楽、社会問題関連のジャンル。特掃ジャーナルにも複数の記事を寄稿中。特殊清掃や遺品整理に関する記事を特掃ジャーナルで多数執筆。