遺品整理の見積もり依頼について基本とコツ注意すべきポイントをご紹介!

遺品整理 見積もり

遺品整理は、亡くなった大切な方との思い出を整理するための大切な作業です。様々な家庭の状況がある中で、それぞれがこれから先前を向いて歩いていけるように、遺品整理の作業は妥協せず行う事が大切です。しかし、いざ遺品整理をしようとして業者に頼みたくても、見積もりや手続きなど、どのように進めたら良いのか迷う人も多いでしょう。そこで今回は、遺品整理の時の見積もり依頼のコツや注意すべきポイントを解説していきたいと思います。

「遺品整理の見積もり」先ずはどの様に進めればいい?

それでは早速、「遺品整理の見積もり」をどの様に進めれば良いのかを解説していきましょう。遺品整理はまず最初に、遺品整理の業者に見積もり依頼するところから始まります。その際、現場の状況を正しく把握してもらう為に、実際に家の状況を見てもらい、そのうえで見積もりを出してもらうことが大切です。電話やメールだけで遺品整理を行う家の状況を把握するのは難しく、逆に電話やメールだけで見積もりを出すような業者は避けた方が良いです。少し時間や手間がかかってしまいますが、見積もりを出してもらいたい業者には、家に来てもらい買い取ってもらえそうな家具・家電のチェックも忘れずに行いたい作業です。

さて、実際に業者に家に来てもらう事になったら、事前に後々親族間でトラブルにならないように、遺品整理について親族に知らせておきましょう。そして、貴重品などがないかも事前に確認しておくことをおすすめします。ここで、実際の遺品整理の見積もりを依頼するのですが、必ず見積もり依頼は複数の業者に頼むことが大切です。遺品整理の業者には、様々なタイプがあります。自分に合った業者に頼めるように、1つだけではなく複数の業者に頼むことをおすすめします。ある程度、見積もり依頼をしたい業者が絞れたら、実際に問い合わせをして査定日時を決めます。

費用相場や作業内容をご紹介

次に、遺品整理の費用相場や作業内容をご紹介したいと思います。遺品整理の費用は、一般的には作業する部屋の広さによって決められています。

・1R、1K:約30,000~80,000円
・1DK:50,000~120,000円
・1LDK:70,000~200,000円
・2DK:90,000~250,000円
・2LDK:120,000~300,000円
・3DK:150,000~400,000円
・3LDK:170,000~500,000円
・4LDK以上:220,000~600,000円

遺品整理の費用はおおよそ、上記のような相場となっています。また、遺品整理の費用は部屋の広さに加え、処分品の量や荷物の重さによっても変動します。


また、多くの遺品整理の業者は、トラックの積載量でも料金を決めています。目安として、2トン平トラックの遺品整理費用は、約60,000~70,000円程度となっています。2トン平トラックに載せることの出来る荷物の量の一部は下記の通りです。

・自転車
・食器棚
・電子レンジ
・洋服ダンス
・洗濯機
・冷蔵庫
・シングルベッド
・ふとん
・衣装ケース
・段ボール20個程度


次は遺品整理の作業内容を具体的にご紹介していきたいと思います。遺品整理の作業内容には、以下のものが含まれます。

・不用品の回収、処分
・使えるものと使えない物の仕分け
・貴重品の捜索(遺言書や契約書類など)
・買取品の査定(作業費用から査定額を値引きする)
・写真や人形の供養
・作業後の清掃

おおよそ、このような作業内容となっています。作業後の清掃では、壁のほこり落としや掃除機掛け、フローリングの拭き掃除、お風呂やトイレなどの水回りなども含まれます。

遺品整理業者の選び方

上記のようにとても多くの仕事内容がある遺品整理という仕事の中で、業者選びはとても重要になっています。こちらでは、遺品整理の依頼において、業者選びをどのようにすればいいかを紹介します。

まず、遺品整理士という資格を持っているスタッフで構成されている業者を選びましょう。遺品整理士とは、本来はご遺族の間で行っていただく遺品整理を代行する、というお仕事です。遺品整理とは、故人の部屋の片付けや不用品の処分、その後の清掃を指します。故人の想いが残った品々を捨てるだけではなく、供養という形で取り扱います。

遺品整理士は、残された遺族のことを考え、遺品の取り扱い方や法規則などの知識を得ることができる資格です。資格を取得していなくても仕事をすることはできますが、中には高額な請求をしてくる業者や不法投棄をしてしまう業者までいます。モラルの低下の是正を行い業者の健全育成をすることや、遺品整理を行う業者を増加させるため、遺品整理士認定協会が遺品整理士という資格を設立しました。資格取得のための養成講座の運営や認定試験を実施し、資格取得者の増加を目指しています。現在も徐々に増え続けている遺品整理士の資格所有者に依頼することで、より丁寧な作業や価格設定、さらなる遺品整理士の増加を期待することができます。

次に料金をしっかりと記載している業者選びをしましょう。料金は、間取りや部屋の広さに合わせた一律料金の業者を避け、作業開始前に追加料金が発生しないことを念入りに確認しましょう。一律料金と聞くととてもシンプルで良い印象を持ちますが、なぜ選ぶべきではないのでしょうか。応えはとても簡単で、同じ間取りや部屋の大きさでも、まったく同じ部屋は存在しないからです。ゴミや家具が多いごちゃごちゃとした部屋よ、清潔感を保ち最低限の家具のみおかれている部屋、どちらも同じ料金というのはとても納得いきませんよね。一律料金は詳しい明細も書かれていないことが多く、人件費なども無駄に払っている可能性があるため、注意が必要です。

このように作業前に追加料金が発生しないかを念入りに確認するのは、見積もり時には安い料金を提示し、後からオプションとして高い料金を請求する業者が存在するからです。遺品整理の業者が急激に増え、他の業者への差別化を図ろうと価格競争を起こしました。限界まで下がりきってしまった値段にさらなる値下げをしてしまえば、赤字の恐れもあります。

それを恐れ、安い料金を提示し、後から多くの問題点が見つかったとして、高額なオプション料金を獲得するという悪徳な業者が現れました。これらの悪徳な業者に騙されないためには、細かい部分まで明細に記載し、追加料金が発生しないことを明文化している業者を選ぶことが重要です。中にはもともとの料金設定を全て高めにしている業者もあるので、相場をしっかりと調べてから申し込むことをお勧めします。

見積もり記載項目の見方

それでは次に、遺品整理の見積もり記載項目の見方をご紹介していきましょう。遺品整理は、頻繁に行うものではないので、見積もりの見方が分からないという人も多いでしょう。遺品整理の見積もり書は、法律で定められた明確な形式がなく、業者によって記述方法が異なります。そこで、必ずチェックすべきポイントとしては、下記の項目があります。

・整理作業の費用
・搬出作業の費用
・廃棄物の処理費用
・買取代金関係
・移動に使用する車両の費用
・人件費など


また、追加請求の可能性も見積書を見る時に確認しておきましょう。さらに、見積書を見る時に注意してチェックすべき点は以下の通りです。

・作業の内訳に対する単価や数量が細かく記載されているか
・料金の計算ミスがないか
・見積書の有効期限があるか
・キャンセル料金についての記載があるか
・作業日程や完了日の記載があるか
・前払いに関する記載があるか
・買取査定やリサイクル対象となるものについての記載があるか

このような点に気をつけて、見積書を確認するようにしましょう。

また見積書には、専門用語も多く記載されています。確認する時に分からない事がないように、見積書に記載されることの多い用語をご紹介したいと思います。

・単位:時間、人時、名…作業員3名で6時間の場合18時間のように、作業員×時間で料金などを計算する場合に多い記載方法です。
・分別費、移動費…遺品の分別作業や大物家電などの移動費として記載されることの多い用語です。
・梱包費:遺品配送や持ち運びの際に梱包する作業の事を指し、単位は1箱や1台表記が一般的です。
・家電リサイクル費用:冷蔵庫や洗濯機などは家電リサイクル法の適用になるので、その費用に関する記載の際に用いる用語です。


また、上記以外にも特殊清掃が必要な場合などは、追加で記載される事があるので、しっかり確認することをおすすめします。

料金を安くするための方法を伝授!

それでは最後に、遺品整理の料金を安くするための方法をご紹介していきたいと思います。

複数の業者に見積もり依頼をする

まず1つ目の方法は、遺品整理の見積もりを複数の業者に依頼するという事です。最初でも解説した通り、遺品整理の費用は業者によって設定条件が異なります。そのため、1つの業者だけに見積もり依頼をすると、費用の比較をすることが出来ません。遺品整理の費用を、なるべく安くしたい場合は、複数の業者に見積もり依頼をするようにしましょう。

自分で片付けられる部分は片付けておく

2つ目の方法は、自分で片付けられる部分は片付けておくという事です。遺品整理の費用は、部屋の広さや荷物の多さで変動します。そのため、ある程度自分で片付けらえるものを片付けておけば、それだけ費用を安くすることが出来ます。

その分野に詳しい業者に依頼する

そして3つ目が、分野ごとのプロに相談するという事です。例えば、遺品整理の時に専門の特殊清掃が必要な場合は、清掃業を専門にしている業者が良いですし、買取を希望する場合は鑑定士などがいる業者がおすすめです。一口に遺品整理と言っても、それぞれ業者ごとに得意分野が異なるので、自分の希望に合う業者を選ぶ事も大切なのです。

まとめ

さて今回は、遺品整理の見積もり依頼についての基本やコツ、注意すべき点などについて解説してきました。亡くなった大切な方との思い出を整理するための遺品整理ですが、作業を行う業者によって満足度も変わってきます。また、遺品整理の見積書は、法律的な決まりがないため記載方法は業者によって様々です。遺品整理の見積書には、専門用語も多く使用されている為、今回ご紹介したチェックポイントは必ず確認するようにしましょう。遺品整理の見積もり依頼をする際は、複数の業者に頼み、納得した上で遺品整理を依頼することをおすすめします。

この記事の執筆者
兼島剛
webメディア系の会社、コンサルティング会社に勤務後、現在はフリーランスのライターとして活動中。ライティングの際は現地取材を徹底して行うなど現場に密着した記事がウリ。得意ジャンルは政治経済、暮らし・ライフスタイル。特掃ジャーナルにも複数の記事を寄稿中。