遺された写真たち、処分するのは難しい!メモリアルな遺品の整理方法とは?

遺品整理 写真

一番整理が難しい写真、手が止まってしまうのは当たり前

遺品整理の際に一番整理が難しい写真、手が止まってしまうのは当たり前。遺品の中でも最も整理しにくいものが写真などの思い出品です。他の遺品であればエンディングノートで言及されることが多いのですが、写真について書かれる方はあまり多くないようです。

写真は他の家具や雑貨類と比べて思い出がぎゅっと詰まったものですし、数も多いので後回しにしてしまいがちですよね。人にもよるでしょうが、高齢の方であれば数十枚、数百枚と写真を持っている方も多いはず。中には数千枚にものぼる写真を保管していらっしゃる方もいます。

写真を大切に保管しているということは、思い出を大切にされていたという証拠でもあります。笑顔で映っている写真はもちろん、ブレていたり見切れていたりといった写真でも、家族にとっては大切な一枚です。整理しようと手に取ると、全てが大切に思えてしまう。できれば捨てずにとっておきたい!という気持ちは、至極当然の感情でしょう。しかし、保管するスペースは有限です。一体、どのように整理するべきなのでしょうか。

まずは全体量を把握することから始めましょう

数が多いものを整理するには、まずその全体量を知ることが大事です。手始めに写真を全部出してみましょう。全て出してみると、その数の多さに圧倒される方がほとんどだと思います。

全て出すことの一番のメリットは、写真の分類がしやすくなることです。例えば、故人の映っている写真、故人の子ども・孫が映っている写真、物の写真、などに分けることができます。特に故人が映っていない写真に関しては、映っている本人に処分するかどうかの判断を任せることができるので、整理する量自体を減らすことができます。

また、全体を見ることで、不要な写真もいくつか見つけられるはずです。例えば、同じ構図で映っている写真や、手ブレが激しい写真など。そういった写真は先に抜いてしまった方が、確実にスムーズに整理することができます。ある程度分類することができたら、あとは残すかどうかを1枚ずつ選り分けていきましょう。

選ぶ基準は人それぞれでOK。家族で語らいながら作業するのがお勧め

前述のとおり、写真は故人の思い出がたくさん詰まっているものです。残すか処分するかの判断は、残された方の基準で、慎重に行うべきです。もちろん時間はかかるでしょうが、作業を続ければいつかは必ず終わりがやってきます。大事なのは、残された一人一人が納得して整理を終えることです。

お勧めなのは、家族や近しい友人と共に整理する方法。一人きりで作業をするとなると、気分がふさぎ込んでしまうこともあります。故人の思い出を語らいながら整理することで、悲しい気持ちを少しずつ消化することができます。

選ぶ基準が難しいという時には、冠婚葬祭やイベントごとの写真を中心的に、状態の良いものを選ぶことをお勧めします。整理した後の保管方法は、少なければそのまま、多ければDVDなどにまとめて保管をすると良いでしょう。最近では故人のアルバムを作ってくれる業者も存在します。また、中には写真整理の段階から手助けしてくれるところもあるようです。整理が難しいとお悩みの方は、是非相談してみてください。

スマホやパソコンにある写真はどうする?デジタル遺品の整理方法

最近ではパソコンやスマートフォンの普及により、データ化されている遺品も多くなってきました。「デジタル遺品」と呼ばれているものです。当然、亡くなる方の中には若い人もいますし、最近では高齢の方でスマートフォンを持っている人も増えています。保管がしやすいということで、多量の写真が眠っている可能性は十分に考えられます。

また、デジタル遺品には、写真だけでなく、ネット金融のオンライン口座や、自動引き落としになっているアプリ・有料サイトの存在も含まれます。放っておくとトラブルの原因になってしまうこともあるので、早急に対処する必要があります。ここで問題となってくるのがパスワードです。誰もがセキュリティ対策のためにパスワードをかけていると思いますが、これを無理に解こうとするのはやめましょう。というのも、無理に解除しようとすると、データが強制的に消えてしまうこともあるからです。また、スマートフォンやパソコン本体ではなく、Google フォトなどのバックアップアプリに写真を保管していることもあります。こうしたweb上のデータまでチェックするのは、慣れていない方であれば大変かもしれません。

デジタル遺品の整理に特化した業者も最近では多くなってきています。パスワードの解除も頼める上に、web上の写真データや財産なども確認してくれますので、一度問い合わせてみることをお勧めします。

まとめ

写真の整理方法について紹介してきました。写真の整理は、どうしても他の遺品と比べて時間がかかります。デジタル機器の普及により、その大変さは今後、より深刻なものになっていくでしょう。納得のいく形で整理を終えるためにも、お困りの際には、業者に相談してみてください。

この記事の執筆者
兼島剛
webメディア系の会社、コンサルティング会社に勤務後、現在はフリーランスのライターとして活動中。ライティングの際は現地取材を徹底して行うなど現場に密着した記事がウリ。得意ジャンルは政治経済、暮らし・ライフスタイル。特掃ジャーナルにも複数の記事を寄稿中。