遺品整理のために必要な資格「遺品整理士」についての詳細を解説します!

遺品整理士

遺品整理の資格があることを、ご存知でしたか?

亡くなった方の遺品は、家族・親族だけで整理するものだと思っていた。という方も多いのではないでしょうか。

実際にその資格を取得して遺品整理士というお仕事をしている方々がいます。今回はその遺品整理士とはどんな仕事なのか、どんな資格なのかについてご紹介します。

遺品整理士とは?

遺品整理士って何だと思いますか?と聞かれれば、ほとんどの方が「亡くなった方の遺品を整理する人」と答えるでしょう。もちろんその回答も間違ってはいません。

厳密にいうと遺品整理士とは、一般社団法人・遺品整理士認定協会の認定資格です。そのためこの認定資格を取得していない人というのは、遺品整理士とは言えません。資格を取得するには、遺品整理士認定協会が運営している通信講座を2ヶ月に渡って受講する必要があります。

ここで期待をさせてしまったかもしれませんが、受講だけするでは取得できません。法令に沿った廃棄物処理方法や遺品の取扱い、遺品整理に関する法律について講義を受け課題に合格してやっと資格取得となるのです。この資格を取得している遺品整理士は、全国に20,000人以上いるといわれています。資格の難易度や合格率については、後ほどご紹介していきます。

ところで遺品整理士はどんな仕事をしているのか、遺品整理だけを仕事にしているのか。
次の章では、この遺品整理士のお仕事内容を見ていきましょう。

遺品整理士とはどんな仕事?

ご紹介したように遺品整理士は、遺品を整理することを仕事としています。そのため主な仕事内容は、以下のようなものが挙げられます。

  • 必要な品と不要な品の仕分け
  • 不用になった品の回収/適切な処理
  • 家財道具の搬出
  • 遺品整理後の清掃

また遺品整理士は様々な業界で活躍しており、以下のような仕事を行っている場合もあります。

  • ハウスクリーニング
  • 不用品の買取
  • 遺品の供養
  • 家屋の解体

こんなこともするの!?とびっくりされた方もいるかもしれませんが、遺品整理士はただ遺品を不用品として回収するだけではありません。

「遺品はゴミではなく、故人の生きた証である」
故人の人柄や想いをしのび、尊重して丁寧かつ大事に扱うことを大切にしています。

そのほかにも遺族の方から自宅の処分方法や遺産協議の方法など、遺品に関連する相談を受けることもあります。このような場合にその道の専門家を紹介することも、仕事のひとつなのです。

資格取得の難易度は?

遺品整理士とは?の部分で「法令に沿った」などという言葉も出てくるので、資格の取得も難しいのかというと、すごく難しいというものではありません。

3人に1人、約65%の方が合格しているといわれています。2ヶ月間の通信講座を受講終了後、課題を提出しそれに合格すると見事資格取得です。

試験はすべて受講した教本の中から出題されるため、真面目に取り組めば合格できる内容です。教本の内容とは、実際にどのようなものなのかをご紹介します。

遺品整理士・教本の内容を一部ご紹介

遺品整理・遺品整理業とは
  • 遺品整理とは何か
  • 専門家が今、必要とされる理由とは
  • 取り巻いている、様々な社会問題
遺品整理を行うためには
  • 実務を行っていく上で必要なこととは
  • 行われている実際の業務とは
  • 作業を行う上での留意点
  • 法規制との関わりについて
事例研究の紹介
  • 事例研究について

受講料は25,000円で、会費が5,000円となっています。家族のために遺品整理を勉強したいという方や、リサイクル業などをしており遺品整理業も取り組みたいと思っている方も挑戦してみてはいかがでしょうか?

遺品整理を行うため他に必要な資格はある?

遺品整理を行うためには「遺品整理士」の他に、2つ必要な資格があります。

一般廃棄物収集運搬業許可

一般の方には馴染みの少ない名称ですよね。これは遺品整理を行った際に出た不用品を、回収・運搬するために必要な資格です。

遺品整理を仕事にしたいと思う方は、必ず取得してください。この資格を持っていない状態で遺品整理を行っている業者は、回収した不用品を不法投棄している可能性がありま

遺品整理を業者に依頼することがある場合、この資格を取得しているかどうか事前に確認しておくと良いでしょう。

古物商許可

この名称はテレビなどで聞いたことがある方も、多いのではないでしょうか?遺品整理を行うと”骨董品”や”貴金属”が見つかることがあります。
そうすると遺族の方から、査定や買取を依頼されることもあります。

見つかった遺品の査定や買取を行う場合は、古物商許可という申請が必要なのです。この「一般廃棄物収集運搬業許可」も「古物商許可」も、他の業者に委託したり専門家を紹介する場合は必要ありません。しかし遺品整理のみを行うことを、前提とするようにしてください。

まとめ

今回は遺品整理士という資格とお仕事について、ご紹介しました。

遺品整理を仕事にしたいという方のみに関わらず、一般の方でも取得できる資格です。他でも同じことが言えますが、資格は一生ものです。また家族のためにも、身近な人のためにも役立てることができます。

このお仕事や資格について「興味がある!」「資格を取得したい!」と思った方は、ぜひ遺品整理士認定協会の公式ページを覗いてみてくださいね。