葬祭ディレクターとはどんな資格?仕事内容や取得方法を詳しく紹介!

葬祭ディレクター

皆さんは葬祭ディレクターという言葉をご存じですか?親族の葬儀などを経験したことがある方は、聞いたことがあるかもしれません。葬祭ディレクターとは葬儀にかかわる知識や技能を証明する資格ですが、その詳細を知る人はあまり多くないでしょう。今回は、葬祭ディレクターについて仕事内容や資格取得方法について紹介していきます

葬祭業の専門資格?葬祭ディレクターとはどのような資格?

今回紹介する葬祭ディレクターですが、どのような資格なのでしょうか。葬祭ディレクターは、厚生労働省が認定している、「葬祭業に従事する人々の知識・技能の向上を図り、併せて社会的地位向上を図ること」を目的に作った専門資格です。この資格は簡単に取れるものではなく、資格を取得するには葬儀社やセレモニー会社での実務経験が必須となります。そのため、資格取得者は少なく、1級・2級合わせた資格取得者は37,085人となっています(2019年度葬祭ディレクター技能審査会調べ)。故人の人生において最後と執り行う重要な仕事なため、資格取得は必須ではありませんが、葬祭ディレクターに依頼したいというご遺族が多いようです。

葬祭ディレクターの主な仕事内容は?

葬祭ディレクターは、幅広い葬祭業に関する知識を証明する資格だけあって、多岐にわたる仕事内容があります。主な仕事内容は下記の通りです。

  • 葬祭に関する相談の受付
  • 遺体の運搬
  • 遺族との打ち合わせ、式の見積り
  • 葬儀会場の手配、設営
  • 宗教者や料理、参列者のホテルやタクシーの手配
  • 通夜や葬式の運営、司会進行
  • 火葬上の手配
  • 死亡届などの手続き代行
  • 四十九日法要や香典返しの手配
  • 仏壇や墓地の相談
  • 遺族のメンタルケア、サポート

仕事内容を挙げましたが、実際には紹介した以上の仕事があります。葬祭ディレクターとしてしっかりと仕事をこなすには、かなりの経験が必要であることが分かっていただけるかと思います。葬祭ディレクターとして最も大切なことは遺族の気持ちを理解し対応することです。遺族の悲しみに寄り添い、遺族や故人にとって最も良い葬儀を行う葬祭ディレクターは非常に優れているといえるでしょう。

葬祭ディレクターの資格はどのように取得すればいいの?

葬祭ディレクターは1級と2級に分かれており、資格取得には、実務経験、学科試験、実技試験の条件をクリアする必要があります。それぞれ順を追って見ていきましょう。

初めに、葬祭ディレクターの資格取得のための実務経験についてです。1級を受験するには5年以上または2級取得後2年以上、2級を受験するには2年以上の実務が必要となります。受験に学歴は必要ないですが、1級の受験資格5年以上の実務となるとかなりの経験が必要ということになりますね。

続いて、学科試験についてです。学科試験は、葬儀にかかわる知識はもちろん、社会的環境や遺族の心理、行政手続き、宗教といった多くの分野が出題されます。専用の参考書が販売されているため、そちらをよく勉強することが大切となっています。

最後に実技試験についてです。実技試験は「幕張」「接遇」「司会」「実技筆記」の4部構成となっています。5年以上の経験を積み、日々の仕事をしっかりとこなしていれば、難易度はそこまで高くないようです。

以上の条件をクリアすることで、葬祭ディレクターの資格を得ることができます。合格率が1級は60%、2級は70%程度で、実務経験をしっかりと積み、勉強をすれば合格できる難易度となっています。試験は毎年9月に行われる「葬祭ディレクター技能審査」でのみ取得できるため、受験機会を逃さないように気を付けましょう。

葬祭ディレクターの年収はどれくらい見込めるの?

ここまで紹介してきた葬祭ディレクターですが、どのくらいの年収が期待できるのでしょうか。葬祭ディレクターの年収は葬儀社によって異なりますが、年収の相場は400万円前後となっています。葬祭ディレクターの2級を取得していると、追加手当として1万円前後、1級を所得していると2万円前後が支給されるようです。多くの経験を積みベテランとなって葬祭ディレクターは、月収40万円ほどが見込めます。中には年収1000万円を超える方もいるらしく、積み重ねが大切な仕事だといえるでしょう。

まとめ

葬祭ディレクターの仕事内容や、資格の取得方法について紹介しました。多岐にもわたる仕事内容であり、資格を取得するには実務経験が必要であることが分かっていただけたかと思います。ご遺族の気持ちを考えて行動できる葬祭ディレクターは重宝されます。そのためには多くの経験を積み、ご遺族の気持ちを考えることができるように多くの仕事内容を速やかかつ丁寧にこなせるようになりましょう。

この記事の執筆者
立花廉
フリーランスのライターとして活動中。エンターテイメント系から子育て、ライフスタイル・生活関連の記事まで月に数十本の記事を執筆し実績も豊富。得意分野はエンタメ・娯楽、社会問題関連のジャンル。特掃ジャーナルにも複数の記事を寄稿中。特殊清掃や遺品整理に関する記事を特掃ジャーナルで多数執筆。