身内が突然の「孤独死」その場合死亡届などの書類、葬儀の流れはどうすればいいの?

孤独死 死亡届

近年、孤独死という言葉を耳にする機会が増えているかと思います。孤独死とは、その名の通り、誰にも気づかれることがなく死亡してしまうことです。現在の日本では、高齢化や核家族化が進んでおり、孤独死をする方が急増し、孤独死というものがとても身近になっております。皆さんの身内にも、一人暮らしをしている方や、高齢の方がいるかと思います。そういった方々にも孤独死のリスクがあることを理解しておきましょう。今回は、身内が孤独死をしてしまった場合の、書類や葬儀の流れについて紹介していきます。

突然の孤独死を知るのは警察の連絡から

もし、身内に孤独死が発生してしまった場合、警察からの連絡で知ることになります。その場合、遺族は警察での身元確認のため、故人が住んでいた地域の警察署に訪れる必要があります。身内の訃報に混乱するかと思いますが、必要となるものが多いため、準備をしましょう。

警察から連絡が来た場合、必要となるものの代表例を紹介します。まず、身元を証明できるものです。戸籍標本は、故人とのつながりを証明するものとなり、こちらの身分を証明するものにもなります。また、住民票や免許証なども身分証明書として重要です。。役所にて発行が必要なものもありますので、なるべく早く発行しに行きましょう。

葬式に必要な衣類も必要になります。身元を確認した後は葬式をする必要があります。喪服や数珠といったものは持っていない方が多いので、準備をしておきましょう。併せて着替えやスマホ用のモバイルバッテリーなども場合によっては必要となります。身元確認は故人の地元にある警察署で行うことがほとんどなので、日帰りで帰宅することが難しい場合もあります。警察や葬儀屋との連絡をスムーズに行うためにも、モバイルバッテリーの用意は必ずしておきましょう。

死亡届や埋火葬許可証申請といった各種書類を申請

孤独死では必ず、警察による検視が行われます。これは、事件性があるかどうかといったことを調べるために必要なことで、検視
終わるまでは故人の部屋に無断で入ることはできません。事件性がないと判断され、無事に検視が終わったあとは、遺体や貴重品の引き渡しが可能となります。その後、葬儀屋への連絡や、遺体の引取りの手続きをしていくのですが、そのうえで早急に執り行う必要があることが2つあります。

1つ目は、死亡届の提出です。死亡届とは、故人の死を公的機関に知らせる重要な手続きです。死亡届は、届出義務者が、故人の死亡を知った日から7日以内に提出する必要があります。国内ではなく国外で死亡した場合は、故人の死亡を知った日から3か月以内に提出する必要があり、これらは戸籍法86条にて定められています。

それでは、死亡届の届出義務者とは、どのような人が当てはまるのでしょう。届け出義務者は、同居の親族、その他の同居者、家主、地主又は家屋若しくは土地の管理人と戸籍法87条にて定められています。届出は、志望者の本籍地か住所地の市区町村役場に必ず期限内に提出しましょう。

早急に執り行うことの2点目は、埋火葬許可証申請の提出です。埋火葬許可証とは、埋葬または火葬を行うために必ず必要となります。日本では火葬がほとんどなので、遺族が死亡した場合は必ず申請が必要といってよいでしょう。死亡届と同様に役所での手続きが必要なため、同時に提出するとよいでしょう。これら2つの申請は、葬儀社が代行することも可能なので、自身で行うことが不安な方は、葬儀屋への依頼を早くに行いましょう。

葬儀社や遺品整理といった各業者に依頼しましょう。

親族が孤独死をした場合、葬儀社や遺品整理業者への依頼を行う必要があります。葬儀社は、死亡届の提出や、埋火葬許可証の申請を行い、葬儀が終わるまでの手続きを代行することを仕事としています。

遺品整理は、遺体の発見が遅れ腐敗してしまった遺体のあった部屋を清掃することで、遺体の腐敗によるシミや臭いは、一般的な清掃では効果がないため、遺品整理業者が特別な薬品を使って特殊清掃をします。また、染みてしまった床や壁のリフォーム作業までを行うため、一つの業者で不用品の廃棄から、元の部屋の状態に戻すまでのすべての作業を依頼することができます。親族の間で孤独死が発生した場合、これら業者への依頼がほぼ必須となるので、覚えておくことをおすすめします。

まとめ

親族の間で孤独死が発生してしまった場合の書類や葬儀の流れについて紹介しました。孤独死は年々増加しており、皆さんの身の回りでも起きる可能性はかなり高くなってきています。他人事とは思わず、親族の孤独死に対応できる知識を身に着けておきましょう。

この記事の執筆者
立花廉
フリーランスのライターとして活動中。エンターテイメント系から子育て、ライフスタイル・生活関連の記事まで月に数十本の記事を執筆し実績も豊富。得意分野はエンタメ・娯楽、社会問題関連のジャンル。特掃ジャーナルにも複数の記事を寄稿中。特殊清掃や遺品整理に関する記事を特掃ジャーナルで多数執筆。