身内が孤独死した場合にやらなければいけないこととは?想定されるケースや具体的な方法をご紹介します!

近年、孤独死という言葉を目にする機会が増えているかと思います。孤独死とは、文字通り誰にも看取られずに自宅で亡くなることを指し、年々孤独死の件数は増え続けています。あなたの兄弟や両親の中で、一人暮らしをしている方には、少なからず孤独死をしてしまう可能性があります。今回は、身内の方が孤独死してしまった場合にやらなければいけないことや遺品整理時の注意点、相続についても紹介します。

近年増加している「孤独死」その社会的な背景は?

近年増加している孤独死ですが、その社会的背景には、高齢化や核家族化が潜んでいます。日本は、世界の中でも特にこれ以下の進んでいる国であり、2019年には、国民の28.4%が65歳以上の高齢者という調査結果がでています。高齢者になると、様々なことが死因に繋がり、独り身の方は長く発見されないことが多いです。

また、高齢者ではなくとも、単身で暮らす核家族化が増えており、特に30代~40台の男性に多く見られます。ゴミ屋敷化や不衛生な環境になってしまうことがあり、自身の体調の変化に気づかず休止してしまう場合や、一人でいることのストレスから自殺をしてしまう方も増えています。近年増加している孤独死には、このような社会的背景が潜んでいるのです。

孤独死の現場はプロに任せましょう!

身内が孤独死をしてしまった場合、警察からの連絡で知ることになる方が多いかと思います。突然の家族の訃報を聞いたら、頭が真っ白になってしまいますよね。そのため、遺品整理士や特殊清掃員といった孤独死のプロに連絡することを思いつかず、家族内で片付けようとする方がいます。しかし、孤独死の現場では、腐敗した遺体の臭いや汚れが染みついており、これらが体内に入ると感染症にかかる恐れがあります。重症化すると命の危険もあるため、自身で現場の清掃や片づけをしようとはせず、必ずプロに任せましょう。

プロであれば、特殊な装置や薬品を使用して、臭いや汚れを残すところなく綺麗に掃除することができます。なので、遺体の損傷が激しい場合には、必ず遺品整理し特殊清掃員といったプロに依頼をしましょう。

依頼時には「残すもの」「処分するもの」「売却するもの」に大きく分けましょう。

プロに遺品整理をする際、ご遺族にもできることがあります。それは、遺品のうち、「残すもの」「処分するもの」「売却するもの」に大きく分けることです。

分けるといっても、孤独死があった現場の遺品は、約80%が処分品となってしまいます。理由は、遺体の腐敗集や汚れが染みついてしまった物は、全て処分する必要があるからです。特に臭いは移りやすいため、注意しましょう。

80%の処分品はプロに任せ、残りの20%をどうするか決めることが、ご遺族の役目です。残ったものの中には、時計や骨とう品といった、高値で取引できるものが出てくることもあります。こういった品は、故人との思い入れが強いものであれば残しておくという選択肢もありますが、基本的には売却することをおすすめします。

おすすめする理由は、遺品整理は依頼料がかなり高く設定されているからです。近年では、遺品整理業者が増えたことで価格競争が起き、料金は比較的安価になっていますが、部屋や腐敗の状況によっては、50万円以上の料金が発生することも珍しくありません。なので、少しでもお金になるものは買取をしてもらい、資金に余裕をもって故人を送り出しましょう。

遺品整理時に「相続」が発生する場合も。分からない時は専門家にご相談を!

遺品整理を行うということは、その時点で相続問題も発生します。しかし、故人がどの程度の財産があるかを確認するのはかなり面倒です。
一つの口座に入っているとは限らないため、通帳、キャッシュカード、信託銀行や証券会社からの封筒といったものをもとに、使用している口座を探し出し、財産を探さなければなりません。その際、連絡のつく親族と話し合いをし、相続についてよく相談をしましょう。

また、相続には相続放棄という、故人の財産に対する相続権の一切を放棄することもできます。これは、故人が多大な負債を抱えている場合や、身内間での相続問題にかかわりたくない場合に選択することが推奨されます。相続放棄をする場合は、遺品に手を付けると手続きができなくなってしまうので注意しましょう。相続問題は、複雑な問題が多いので、専門家に相談をして解決しましょう。

まとめ

身内の孤独死にするべきことについて主にまとめました。遺品の整理や相続問題は複雑で面倒なことが多いです。故人を送り出すために、専門家やプロの業者を利用しつつ、自分自身もしっかりと知識を身につけましょう。

この記事の執筆者
立花廉
フリーランスのライターとして活動中。エンターテイメント系から子育て、ライフスタイル・生活関連の記事まで月に数十本の記事を執筆し実績も豊富。得意分野はエンタメ・娯楽、社会問題関連のジャンル。特掃ジャーナルにも複数の記事を寄稿中。特殊清掃や遺品整理に関する記事を特掃ジャーナルで多数執筆。