孤独死が起きた部屋の状況とは?起こりうる状況を詳しく紹介します!

孤独死 部屋

孤独死は年々増えており、誰にでも起こりうる問題になっています。孤独死が自分の身内や親族で起きてしまった場合に自分で清掃をするか、特殊清掃の方を呼ぶか悩んでいる人も少なくないかもしれません。

孤独死をされた方の部屋は孤独死があった時の状況や「死ぬまでどんな生活を送っていたか」が非常に分かりやすく、孤独死をされた方のプライベートなお悩みなどがとてもよく現れています。そのため親しい人が掃除をすることは精神的にとても厳しいことになっております。

においや害虫駆除などの面で、一般人では対応しきれないケースが非常に多いです。今回は孤独死が起きた部屋の状況を詳しくお伝えしていこうと思います。

孤独死した部屋ってどのような状態なの?

孤独死は自殺とは違い「自ら命を絶ちたい」と思ってから死ぬわけではないので、部屋は特に片付けられておらず生活感のある状態のまま放置されています。

部屋の中でどういう生活をしていたか分かる孤独死の現場は非常に多く、部屋を覗くだけでも孤独死をされた方の生前にどんな生活をしていたかがすぐに察することができます。そんな現場はプロでもやるせない気持ちになるので、孤独死をされた方と親しかった方は精神的に訴えるモノが少なからずあることでしょう。

孤独死が起きてしまった部屋はしたいが搬出された後でも、死体があった場所が簡単に予想できてしまいます。身内の方は可能な限り見ない方が良いかもしれませんね。

多くのモノが散乱している部屋が多いです!

「モノが散乱しているから孤独死しやすい」のか「孤独死をしやすい人の部屋ではモノが散乱しやすい」のかは分かりませんが、孤独死の状態で発見される人の部屋はモノで溢れかえっているケースが非常に多いです。孤独死をしやすい人の部屋はモノが散乱しやすい理由は以下のように言われています。

モノが溢れてしまう理由・体力や認知力のおとろえ

片付けようとしても部屋を片付ける体力がないために、気が付いたら部屋がゴミ屋敷同然になっているという人も少なくありません。認知症が進行してしまい、部屋に既にあるのに同じものばかり買ってしまい、部屋に物を溜め込んでしまうケースなどもあります。特に昔は部屋を綺麗にしていた人がとても汚い部屋に住んでいる場合、孤独死の黄色信号です。

モノが溢れてしまう理由・セルフネグレクト

自分の生活習慣や栄養状態、住宅環境が異常だと気が付いていても改善する気力や周囲に助けを求める気力のない状態を言います。そのまま体調が悪化しても病院へ行ったり、生活習慣を改めないことが多いです。そのため、ゴミ屋敷で餓死などにより孤独死を迎えてしまうことがあります。

ゴミ屋敷化していることも多々あります

足の踏み場のないようなゴミ屋敷の場合、部屋の中を移動するだけでもつまずいて転んでしまうことがあります。高齢者は転倒しただけでも大怪我を負ってしまう可能性もあるため、怪我のリスクが高い部屋に住むと孤独死の危険性は跳ね上がってしまいます。

モノが散乱しているとコンセントの漏電により部屋の中のものに火がついて、火事になるリスクが非常に高くなります。部屋の中で火が起きてしまうとすぐに周りのものに燃え移ってしまい、逃げる間も無く死んでしまうことになりかねません。(火事による死亡は「事故死」に分類されるので、孤独死には含まれません。)

先ずは強烈な腐敗臭に要注意!

発見が遅くなった孤独死が起きてしまった部屋では、強烈で独特な腐敗臭がただよっています。頭を殴られるような強烈な刺激臭で、ガスマスクなしでは呼吸をすることはできません。部屋が密閉されているため換気されずに、腐敗臭が充満しやすいため部屋に匂いが蓄積され、かなり強烈な匂いになっています。

死臭は「くさややチーズ、生ゴミが腐った臭いに似ている」と言われます。しかし、人の体はくさややチーズに比べるとかなり大きいので、放つ匂いの強さは桁違いに強いです。発見が遅れて腐敗が進んでしまうと、警察などに回収されて遺体がなくなった後でもガスマスクをしてやっと耐えられるような強い匂いが部屋に充満してします。特殊清掃員が2〜3回脱臭処理をしてもなかなか臭いが抜けないことも多く、部屋の内装を取り替えないと匂いが取れないこともあります。

集合住宅などの場合で、発見が遅れてしまうと近隣の部屋や共用部まで匂いが蓄積してしまうこともあります。

食べかけの食事や空き瓶など生活の名残も残ります

死んでしまった時の状態のまま残された食べかけの食事や飲み物の空き瓶なども一緒に放置されます。生活の跡が伺えるため、生きていた頃の生活を想像することは難しくありません。

更に、そう言った食べ物も一緒に腐っていってしまうので、死臭と生ゴミが腐ったような匂いが混ざった匂いになり、強烈な匂いになってしまいます。さらに孤独死をする以前から蓄えられていたゴミがある場合もあるので、発見が比較的早くても孤独死の現場はひどい匂いの現場が少なくありません。

発見が遅れると体液によるシミが出来てしまう

発見が遅れてしまった場合や夏場などで腐敗が早く進んでしまった場合、死体があった場所に体液などによってシミが出来てしまうこともあります。このシミは消すことが非常に難しいため、内装の張り替えなどによって対応されます。シミがどの程度の深さまで浸透しているのかなどで特殊清掃の費用や原状回復の費用も大きく変わります。

ペットが飼い主と一緒に孤独死をしたまま発見されるケースも

近年、一人暮らしのお年寄りでも寂しさを紛らわせるために犬や猫などのペットを飼っていることは少なくありません。飼い主が元気なうちはお水やご飯をもらえます。飼い主が孤独死をしてしまうと世話をする人がいなくなってしまうため、ペットが密室の中で餓死をしてしまい飼い主を追うように孤独死をしてしまうケースが増えています。

年配の一人暮らしの方でペットを飼っている人が以前よりも増えたためペットの孤独死も増加しています。

害虫や害獣、細菌にも要注意

死臭につられてやってきたハエが死体や腐った食べ物などに卵を生み、その卵がウジになり成長してハエになるため部屋の中でハエとウジが大発生してしまいます。警察や清掃員等の出入りによって、部屋の中のハエやウジが外に出てしまいますし、近隣住民に精神的な苦痛を与えてしまいますので、なるべく早く殺虫剤をたくさん撒くしかありません。

ハエやウジ以外にもゴキブリやネズミなども集まって来てしまいます。壁一面に虫が張り付いていたというケースも報告されています。
こういった害虫や害獣は細菌や感染症を媒介する恐れがあるため、完全に駆除をする必要があります。

まとめ

孤独死が起きてしまった部屋がとても酷い状況になっていることをお伝えしていきました。特殊清掃はとても費用が高いので、自分で清掃をすればいいやと考えている人もいるかも知れません。孤独死が起きてしまった部屋は予想以上に凄惨なケースも多く、身内の死を感じながら掃除をするため精神的な負担が非常に高いです。あまり個人で解決しようとせずに、なるべくプロにお任せすることをオススメします。