「都道府県うつ病ランキング」地域によって傾向があるのか考察

都道府県 うつ病 ランキング

ストレス社会の現代において、うつ病になる人は大勢います。うつ病患者の増加は日本の社会問題にもなりつつあります。日本人である私たちはこうした現状をきちんと知っていくべきです。

今回の記事では「都道府県うつ病ランキング」をもとに地域によってどのような傾向があるのかを考察していきます。ぜひ、この記事を参考にして、ご自身の地域と比較してみてください。

厚生労働省の患者調査から「うつ病患者数の都道府県ランキング」が判明!総数はどの程度?

2017年のうつ病患者数の都道府県ランキングによると、うつ病患者の総数は1,276,000人で、人口1万人あたり100.71人のうつ病者がいるとされています。この調査から人口の約1%がうつ病患者になっていることになります。人口の1%の人がうつ病に悩まされていると考えると多いような気もしますね。一番うつ病患者数が多かったのは東京都で122,000人でした。やはり、人口が多い都市がうつ病患者も多いですね。

都道府県別の「うつ病患者数」ランキングを公開!

うつ病患者数の都道府県ランキングでうつ病患者の総数が多い都道府県は1位が東京都となり、それに次いで神奈川県、千葉県、福岡県、埼玉県が続いています。やはり、都市部の人口が多い地域がうつ病患者の総数が多い傾向にあります。特に関東圏のうつ病患者数は多く、トップ5に4地域が入っています。

次に都道府県別の人口1万人当たりのうつ病患者数の1位は福岡県でそれに次いで、千葉県、新潟県、愛媛県、岩手県という結果になっています。人口に対するうつ病患者の割合が多いのは意外にも地方の地域が多いようです。逆にうつ病患者総数が1位だった東京都は人口1万人当たりのうつ病患者数では27位と中間よりも少し低い順位となっています。福岡、千葉、新潟が人口に対するうつ病患者が多いのはなぜなのでしょうか?詳しく解説していきます。

TOP3位は福岡、千葉、新潟に。考えられる理由は?

福岡や千葉、新潟が人口に対するうつ病患者が多い理由として女性や高齢者が多いことが原因と考えられます。うつ病はまだ、明確なメカニズムがわかっておらず症状の診断も医師の憶測で判断する部分があります。しかし、ホルモンバランスが乱れた時に気分も落ち込みやすく、うつ病になりやすいとされています。特に女性の場合は生理や出産、更年期でホルモンバランスが乱れやすいです。「産後うつ病」などの言葉があるぐらいです。

他にも職場での人間関係で男性よりもストレスを感じる場面が多いでしょう。そのため、男性より女性の方がうつ病になりやすいとされています。また、高齢者も独り身の増加や退職することによって、社会的孤立を感じるようになり、うつ病になりやすいです。福岡や千葉、新潟は女性や高齢者の割合が多いため、うつ病の患者数にも繋がっているのでしょう。

今回のデータには現れおりませんが、日照時間や気温の問題も?

今回のデータには現れておりませんが、うつ病には日照時間や気温も関係してきます。日照時間が短いとうつ病の発症率が高いという調査結果があります。脳内伝達物質であるセロトニンは光と浴びることで分泌され気分が良くなります。逆に光を上げる時間が少ないとセロトニンの分泌が減り、気分が落ち込みやすくなり、うつ病に繋がりやすくなります。そのため、北海道や東北地方などの雪国では日照時間が短いため、うつ病患者が多いと言われているのでしょう。「雪国うつ」という言葉があるぐらいですので、雪国で暮らすと気分が落ち込みやすいです。

また、気温も関係しており、上記でも述べたように北海道や東北地方などの寒い地域や季節も夏に比べて冬のほうがうつ病患者が増えると言われています。その理由としては睡眠効率が冬のほうが低くなる傾向があるからです。十分な睡眠を取ることができず、疲れやストレスが溜まっていき、結果としてうつ病になる人が多いです。上記で書いた日照時間とも関連してきて、冬は日が沈むのが早いうえに、気温が寒いので外にあまりでなくなります。そのため、十分に日を浴びず、セロトニンが分泌されなくなり、気分が落ち込むやすくなってしまいます。このようにうつ病に関係している原因として日照時間や気温の問題があります。

まとめ

今回の記事では「都道府県うつ病ランキング」をもとに地域によってどのような傾向があるのかを考察していきました。うつ病は日本人の約1%の人が悩まされています。うつ病患者の総数は1,276,000人と、とても多いですよね。うつ病になる原因としては仕事や人間関係のストレス、生理や出産でのホルモンバランスの乱れの他にも日照時間や気温が関係しています。こうした原因を解決していくことが今後は大切になってきます。ぜひ、この記事を参考にして、自分が住んでいる地域をもう一度見直し見てください。

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この記事の執筆者
兼島剛
webメディア系の会社、コンサルティング会社に勤務後、現在はフリーランスのライターとして活動中。ライティングの際は現地取材を徹底して行うなど現場に密着した記事がウリ。得意ジャンルは政治経済、暮らし・ライフスタイル。特掃ジャーナルにも複数の記事を寄稿中。