「原状回復」と「現状回復」は何が違うの?原因と対策を知って適切に対策しよう!

原状回復 現状回復

この記事のタイトルを見て「なんか難しそう…」と思った方も多いかもしれません。これらは賃貸物件を借りる際などに、とても重要な項目です。知らなければ後々トラブルになることも、十分に考えられます。トラブルにならないためにも、この記事を見て勉強をしておくようにしましょう。

この記事ではタイトルにある「原状回復」と「現状回復」の違い。次に「原状回復」と「原状復帰」の違い。そのほか国によって、定められている回復のガイドラインなども解説していきます。それでは、まず「原状回復」と「現状回復」の違いを見ていきましょう。

「原状回復」と「現状回復」の違いとは?

「原状回復」と「現状回復」どちらも目にしたことが、ある気がしませんか?しかし「現状回復」というのは、間違いなんです。間違いというのも「原状回復」の意味は、元(借りた時)の状態に戻すことをいいます。それに対して「現状」とは今の状態を意味しますよね。そのため今を意味する「現状」は間違いで、元の状態を意味する「原状」が正式な言葉になるのです。「今まで間違って使ってた!」という方も、ここで知れたことをラッキーだと思って今後は間違えず「原状回復」という言葉を使うようにしましょう。

「原状回復」と「原状復帰」の違いも理解しよう!

前の章では「原状回復」と「現状回復」について解説し、「原状回復」が正式な言葉だということを学びました。続いてこの章では「原状回復」と「原状復帰」の違いについて、学んでいきましょう。

まず「原状回復」と「原状復帰」は、基本的に同じことを指しています。何が違うのかというと、この言葉が使われる場面が違うのです。「原状回復」は公的な場面で使われる言葉なのに対して「原状復帰」は建設業やそれらに関わる方々が使っている言葉になります。例えば「原状回復」は、賃貸物件を借りる場合の契約書に表記されることがあります。”敷金から退去時の「原状回復費用」を精算する”などの文言として表記されていることがほとんどです。

一方で「原状復帰」は、建設業やそれらに関わる方々が使う言葉ということはご説明したと思います。どんな場面で使われるのかというと…”「原状回復」をするために「原状復帰」の工事を行う。”という表現で使われることが多くあります。

この章の冒頭にもお話しましたように”同じことを指す言葉”ではありますが「原状回復」の方が一般的に使われている言葉です。会話中などに出てくる言葉としては「原状復帰」ではなく「原状回復」という言葉を使うのが良いでしょう。

トラブルの原因になる!?原状回復義務を解説

どの言葉が合っていて、どの言葉が一般的に使われているのかを解説してきました。これまでの結論として一般的に使われている言葉が「原状回復」であることは、わかっていただけたと思います。そこで「原状回復」とは一体何を指すのか?ということを解説します。この「原状回復」は、国土交通省でこのようなガイドラインが定められています。

「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、
 賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、
 その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」
国土交通省:「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について

このガイドラインから分かるのは、普通に住んでいて自然にできる汚れや損傷は、入居者の責任ではないということです。逆にいうと故意・過失による損傷や汚れなどについては、原状回復の義務があるのです。ここまでお分かりいただけたところで、次の章ではどのようなものが自然にできた汚れや傷で、故意・過失による傷や汚れはどのようなものなのかを解説していきます。

原状回復のルールとは?正しく理解してトラブル回避!

前の章で原状回復義務が当てはまるのは、故意・過失による汚れや損傷のみということを解説しました。そこでどのようなものが”自然”で何が”故意・過失”になるのかということを、ありがちな例を用いてご説明していきます。

家電製品の熱で床や壁が変色した場合

これはどちらに当てはまるでしょうか?家電製品は個人のものだから”故意・過失”?と思う方もいるでしょうが、違います。この汚れに関しては一般的な生活をしていくうえで仕方のない汚れだということで、原状回復義務には問われません。したがって「貸主負担」となります。

住んでいていできた床の傷や汚れ

前のが仕方ないだったから、これも仕方ないでしょ。と思うかもしれませんが、この点については原因によって異なります。例えば日照や建物の欠陥による雨漏りなどによる色落ちは、借主に責任はないので賃主の負担になります。しかし引越しや模様替えなどによりついたひっかき傷や、窓の開けっぱなしにより雨が吹き込んで生じた変色は、善管注意義務違反で借主の負担となるのです。

ペットがつけた傷や汚れ

ペット可の賃貸物件に住んで、猫や犬を飼う・飼っているという方も多いでしょう。そのペットが付けたひっかき傷や粗相による汚れや臭いは、借主の負担となります。その理由は、借主によるしつけや後始末に問題があると考えによるものです。ここまで”借主”と”貸主”どちらが負担するのか、トラブルになりがちな項目をご紹介してきました。上記の項目以外にも「これはどうなの?」と思うことがあれば、国土交通省が提示しているガイドラインをもとに照らし合わせてみてください。

まとめ

ここまで「原状回復」という言葉の使い方や、ガイドラインなどを解説してきました。いかがだったでしょうか?今まで間違った漢字や言葉を使っていた方も、国土交通省のガイドラインについて知らなかった方も、しっかりご理解いただけたと思います。

この記事の冒頭にもお伝えしたように、知らないで済まされないことなので、知らないとトラブルになってしまうことも多々あります。
あなた自身がそのようなトラブルに巻き込まれないためにも、この「原状回復」について頭の片隅にでも入れておいてくださいね。

この記事の執筆者
里岡千恕
フリーランスのライターとして活動中。得意ジャンルはペット系、暮らし・ライフスタイル、エンタメ、旅行、健康・美容・ダイエット特掃ジャーナルにも複数の記事を寄稿中。